一文読んでは絵を描いて、どんぐり式お絵描き算数は、算数の問題を絵で解いていきます。計算式を示すのではなく、絵を描く過程で湧いてくる感情を味わうことが一番の目的です。子どもたちの「考える」「思う」という回路をたくさんつくるために解いていきます。絵を描きながら身につけた感じる力、味わう力、そして、それを再現する力(感味力)は、すべての教科に役立つ絶対学力となり、大人になってからも必要な生きる力になります。
計算はできるのに、文章問題ができない

小学校低学年までは成績がよかったのに、高学年頃から急に成績が落ちる子ども達がいます。
成績が落ち込む理由は、応用問題や文章問題。
自分で考えることをしないで、暗算、計算、解法を覚えるというパターン学習で点数を採ってきため、「計算はできるのに文章問題ができない」、「基本はできるのに応用問題ができない」……ということになるようです。
例えば
「リンゴ3個とミカン2個を足す」という文章題なら解けても、『足す』が『合わせると』『全部で』といった表現に変わるととたんにわからなくなる。
また「小鳥が10羽います。3羽逃げました。何羽残っていますか?」と問題文にあるとき、これが「10-3」と書いてあれば計算できますが、「逃げる」=「引く」が結びつかない。
文章からイメージして問題を解くことができないのです。
お絵描き算数は、一文読んでは絵を描いて、一文読んでは絵を描いて……絵そのもので算数の文章問題を解いていくというもの。最終的には計算式を出すのですが、単なる計算問題ではなく、絵を描く過程で湧いてくる感情を味わうことが最大の目的です。
「勉強は、自分の人生を楽しむためにするもの。それが本当の学力。その力をつけるために、ゆっくり、じっくり取り組んで、楽しんで問題を解いていく」…とおっしゃっていたのが印象的でした。
小学校時代の学習は、「何かをした・何かができた」ではなく、「どのようにしたか・どれだけ工夫したか」がすべてなのです。やはり、過程が大切なのですね。
これからも、少しずつ「お絵描き算数」のことをお伝えしていこうと思っています。
読み・書き・計算ができるのに、文章問題ができないのはなぜでしょう
反復・高速・大量暗記に頼った
パターン学習をしていると
「自分で考える」ことが
できなくなってしまいます。
考える力をつけるためには
どうしたらいいのでしょうか?
考えるとき、人は必ず
視覚イメージを使っています。
お絵描き算数は
言葉からの視覚イメージの再現(分かる)
再現視覚イメージの操作(考える)
といった練習ができるように工夫がされています。
本当の学力とは、未知の問題でも
楽しく工夫をしながら
取り組むことができる力のこと。
どのような問題に出会っても
解決方法を自分で試行錯誤しながら
見つけることのできる力です。
この力は、勉強だけではなく
これから大人になって
生きていくときにも必要な力に
なると思っています。