【シリーズ】不登校でも進学先は必ずある~新たな挑戦ができる定時制高校~
こんにちは。「家庭教師スタイルのオーダーメイド学習塾はつが」塾長の千田です。今回は、不登校生徒の進路について、私なりの考えをお伝えします。
「学校に行けない。もうどうすれば良いのかわからない」──そんなふうに感じている不登校生徒や保護者の方も多いのではないでしょうか。
中学3年生までは義務教育期間であるため、子どもは教育を受ける権利を持ち、保護者には教育を受けさせる義務があります。しかし、義務教育が終わると進路の選択肢が広がります。
多くの中学生は高校進学を選びますが、働くことも一つの道です。ただし、中卒では職業の選択肢が限られるため、より多くの教養を身に付けたいと考えて進学するケースが多いようです。
中学校卒業後の主な進学先としては、以下の5つがあります。
・全日制高校
・通信制高校
・定時制高校
・高等専門学校
・高等専修学校
卒業後の進路として、多くの方は都道府県立や私立の全日制普通科高校をイメージされると思いますが、今回は「定時制高校」に焦点を当ててみます。
■ 不登校をリセットして新たな挑戦ができる定時制高校
定時制高校は1948年、全日制高校に通えない人々の学びの場として設立されました。戦後3年という時期背景もあり、当時は中卒で就労する子どもが多かったことから、夜間にも学べる教育の機会が提供されました。このため、「定時制=夜間学校」というイメージを持つ保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
現在の定時制高校は、全日制と異なる特徴を持ちます。例えば授業は1時限あたり約45分~50分で、4時限目までと短めです。定時制高校を卒業するには、必要な単位を取得し、3年以上在籍することが条件で、通常4年で卒業しますが、近年は3年間で卒業できるシステムを採用する学校も増えています。
現在の定時制高校には、以下の3つの時間帯が用意されています。
- 夜間定時制:夜の時間帯で授業
- 昼間二部制:昼食を挟んで朝と夕方に授業
- 三部制:朝・昼・夜と、異なる時間帯で授業が行われる三部制
このように、近年の定時制高校は柔軟な形態で運営されています。
東京都では、不登校や中途退学を経験した生徒が新たな目標を見つけてチャレンジできる「チャレンジスクール」という取り組みを行っています。一部の昼夜間定時制・総合学科・単位制高校が対象となり、生徒は自身のライフスタイルや学習ペースに合わせて、午前・午後・夜間の時間帯から学ぶ時間を選べます。卒業までの目安は4年ですが、単位制により3年での卒業も可能です。
チャレンジスクールの主な特色は以下の通りです。
- 学力検査や中学校からの調査書に頼らず、学習や学校生活への意欲を重視した入試制度
- 基礎・基本を重視した授業のほか、職業系を含む多様な専門科目の学習が可能
- カウンセリングや教育相談の充実など、生徒の心のケアに配慮したきめ細かい指導
これまでのことを一旦リセットして、自分のペースで再スタートを切れる場として、定時制高校は大きな意味を持つのではないでしょうか。
東京都チャレンジスクールについてはこちら: 東京都チャレンジスクール
神奈川県立の定時制高校についての情報はこちら: 神奈川県定時制高校情報
その他の道府県でも同様の取り組みが進められています。定時制高校に対する先入観を一度リセットし、現地の見学をお勧めいたします。進路相談についても、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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