シリーズ【意味から理解する算数の考え方】その2 「わり算ってどういう意味?」──“同じ数ずつ分ける”と“何個分あるか”のちがい

こんにちは、オーダーメイド学習塾はつが塾長の千田です。

小学3年生になると、いよいよ「わり算」が登場します。ところが、「なんだかよく分からない」という声をよく耳にします。

結局、九九を漠然と学んでしまうことで、わり算ができなくなってしまうようなのです。

「わり算って、ただの逆算でしょ?」
「同じ数を分けるだけだから簡単じゃない?」
と思うかもしれませんが、実は「わり算」には重要な意味が2つ隠れているんです。その違いを理解することが、後の算数や生活の中でも役立ちます。

わり算の基本的な意味

わり算は、算数の基本的な計算の1つですが、理解が進むと、単なる計算にとどまらず、さまざまな問題に応用できます。

まず、「わり算」とは、物を「分ける」ための計算ですが、その分け方には2つの視点があります。

1. “同じ数ずつ分ける”

これは、わり算でよく使われる考え方です。
例えば、「12個のお菓子を4人に分ける」という問題では、**「12を4で割る」と考えます。この場合、「12を4人に均等に分ける」**のが目的です。

式で表すと:
12 ÷ 4 = 3
つまり、4人のそれぞれが3個ずつお菓子をもらうということです。

2. “何個分あるか”

次に、「何個分あるか」という考え方があります。
「12個のお菓子を1人に4個ずつ渡すには、何人に渡せるか?」という問題です。この場合、**「12を4で割る」**と考えます。

式で表すと:
12 ÷ 4 = 3
この問題では、4個ずつ渡して3人に渡すことができます。

わり算の意味を理解するためのポイント

わり算を理解するためには、次のような方法を取り入れると有効です。

「分ける」ことに注目
わり算は、「同じ数ずつ分ける」と「何個分あるか」の2つの視点を意識して考えると、より深く理解できます。

具体物を使って視覚的に理解
おはじきやマグネット、折り紙を使って、実際に「12個を4人で分ける」とか、「12個を4個ずつ渡して何人に渡せるか?」を目で見て確認します。これにより、数式の背後にある意味が明確になります。

そして、何よりもかけ算を理解できていれば・・・・
かけ算は〇が何個という考え方です。2×3=6 は「2が3つあると6になる」。6÷3=2 は「6の中に3は何個ある?」と聞いている。つまり「かけ算とわり算はセット」なのです。

わり算を理解するための家庭でできるサポート

💬 日常生活でわり算を使おう
「お菓子を3個ずつ袋に入れたら、何袋できるか?」
「みんなでお昼ご飯を食べるとき、同じ量を分けるにはどうすればいい?」
家庭でも日常的に使われる「分ける」や「何個分」などの場面を考えて、わり算の意味を実生活に結びつけてみましょう。

🛒 数字に込められた意味を考えよう
「6 ÷ 2 = 3」など、数式が何を意味しているかを、声に出して一緒に考えてみることが大切です。「2個ずつ渡して、何人に渡せる?」など、数式を実際の場面に当てはめることで、わり算の本質が見えてきます。

最後に

わり算は、「同じ数ずつ分ける」と「何個分あるか」の2つの意味を意識することで、算数を楽しむための土台になります。どちらか一方の考えだけではなく、両方を使い分けることで、子どもたちの理解が深まります。

わり算が苦手な子どもたちは、「わかる」と「できる」をしっかり結びつけることが大切です。家庭でのサポートや、日常生活での実践を通して、「分ける」ことの楽しさを感じてもらえるような学び方をしていきましょう。

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千田靖呂