指導事例~板書を書き写すことが子どもの成長に繋がる~
こんにちは、家庭教師スタイルのオーダーメイド学習塾塾長のちだです。今回は指導事例から書くことの大切さをお伝えします。
■書き写すことで授業内容が整理できたことで学習意欲が向上
学校の授業で先生が行う「板書」。最近では板書を知らないというお子さんがいて、私は大変驚いています。
板書とは、黒板に白チョークで文字などを書くこと。(ホワイトボードの場合は黒のペンに)項目のポイントや設問の解答などを児童や生徒に書かせることも板書です。生徒や児童はその板書をノートに書き写します。
私は、家庭教師や教育の現場で子どもたちから授業内容(板書)についてヒアリングしました。先生が板書する授業もありますが、近年はポイントがまとめられたプリントを配布して児童や生徒にカッコ内を埋めさせるプリント学習やパワーポイントのデータ内でカッコ内に適する言葉を子どもたちが入力するパソコン(デジタル)学習があるようです。
プリント学習やパソコン学習もそれなりの効果をもたらすと思いますが、私は今こそ板書を書き写すことが重要だと認識しています。
板書されたものをどのようにノートへ書き写せば良いのか、ただ板書しているだけなので、効果が見込めないのではないかと思われている方も多いのではないでしょうか。
しかし、これがとても重要なことなのです。
私がオーダーメイド学習塾はつがで指導する生徒の実例からお伝えしましょう。
生徒は中学2年生。主に数学を指導しています。物事を吸収する力はありますが、数学のテストの点数が平均点をなかなか超えられないのです。中間テストにおいても、ケアレスミスが多くて平均点を割ってしまい、数学も含めた学習に対して意欲を無くしかけていました。
中間テストを振り返った際に本人から授業の受け方を確認すると、中間テストを受けるまでほとんど板書していないことが分かりました。授業には本人なりに真面目に取り組んでいたようですが、先生の板書を眺めているだけ、先生の発言をただ聞いているだけだったのです。
私は生徒に板書の書き取りを勧めました。最初の反応はあまり良いものではありませんでしたが、学校の授業で実際に板書の書き取りをやってみたそうです。
中間テストを終えてから最初に習ったのが二次関数。その生徒は一次関数が苦手でした。中学1年の比例・反比例でつまずき、一次関数もなかなか理解できず、勉強に対するモチベーションが下がっていたのです。
ところが、板書に取り組んでから最初の指導日で理解度を確認すると、板書の書き取りはもちろん、毎日夕方の決まった時間に自宅で学習していました。
さらに板書を取り始めたことで二次関数の考え方や解き方を理解していました。板書をノートに書くことで本人の脳が活性化し、理解度が増したようです。それにより、学習意欲が向上し、最近ではハイレベル問題集を2冊、参考書を1冊、お母さまと相談しながら自分で選んでいました。この間わずか2か月ですが、子どもの成長には驚いた次第です。
改めて、板書の書き写しは、学習に大きな効果をもたらすことがわかりました。やはり、書くことで脳が働き、考え方を理解できるようです。これからは、基本の大切さに加えて、板書を書き写すことの大切さを伝えていきたいと考えています。
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