はつがの学習スタイル「考えて書くこと」を導入した背景(前編)~アナログからデジタルにおける教育の変化~
こんにちは、「家庭教師スタイルのオーダーメイド学習塾はつが」塾長の千田です。今回は、当塾の学習スタイルである「考えて書くこと」を導入した背景(前編)についてお伝えします。
■読解力低下で導入されたデジタル教育
1995年後半から2000年代にかけて、私たちの周りでは様々なものが変化しました。
時代はアナログからデジタルへと変わり、その象徴的な瞬間が1995年11月23日に日本語版がリリースされたオペレーションシステム(OS)「Windows 95」の登場でした。
このOSが発売されたことにより、日本のパソコン人気が急上昇し、私も「Windows 95」が搭載されたデスクトップパソコンを両親に購入してもらいました。
現在もパソコンの中核を担う「Word」「Excel」がインストールされ、「一太郎」「ロータス1・2・3」がもう一方の選択肢としてありました。私は、迷わず「Word」「Excel」がインストールされた某メーカーのパソコンを希望し、それ以降パソコンは私にとって遊び道具となりました。
2000年代に入ると携帯電話が登場し、2008年にはスマートフォンが普及。次第に、デジタルが身近な存在となります。2010年代になれば、SNS(ソーシャルネットワークシステム)が世の中を席巻。ブログ、Facebook、Twitter(現在のX)が登場し、手軽に自分で情報を発信できるようなり、スマートフォンは日常生活に欠かせないものとなりました。
そして、教育業界に目を向けると、2020年4月に新学習指導要綱が始まりました。小学生や中学生には、学校よりタブレットパソコンが貸与され、デジタル機器を使った教育が本格化しました。
その背景には、情報活用能力の育成があります。1980年代には既に情報活用能力の育成が必要な能力とされており、2020年の新学習指導要綱では改めてその重要性が強調されました。その理由の一つに、読解力の低下があげられます。
経済協力開発機構が実施した国際学習到達度調査(PISA)によると、調査項目である読解力と数学的リテラシー、科学的リテラシーのうち、数学的リテラシーと科学的リテラシーの平均点が高い水準を維持する一方で、読解力の平均点は2015年と2018年の調査で急落しました。
しかし、2020年の新学習指導要綱導入以降、初めての調査となった2022年では2018年の504点から516点と上昇に転じ、読解力における改善の兆しが見られるのではないかと推測できるのです。 ただ、私が教育業界に転身して感じたのは、これらの変化が学習者にとって妨げにもなっているということでした。詳細は中編でお伝えします。
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