はつがの学習スタイル「考えて書くこと」を導入した背景(中編)~デジタル教育導入で失われつつある書き取り力~
こんにちは、「家庭教師スタイルのオーダーメイド学習塾はつが」塾長の千田です。今回は、当塾の学習スタイルである「考えて書くこと」を導入した背景(中編)についてお伝えします。
■考えて書くことの意義と変化
私は、2020年12月より個別指導塾講師へ転身し、教育業界における経験が始まりました。以前、ジャーナリストとして働いていた際には、取材を通じて子どもたちの読解力低下を理解していましたが、実際に教育現場で子どもたちと接すると、驚くべき事態に直面します。それが「書き取り力」の低下でした。
当時中学1年生に英語を教えていましたが、翻訳時に日本語がほぼ全てひらがなで書かれていたのです。中学1年生は約1256字(学校や地域によって異なる)を習得しているはずなので、漢字の活用が不十分であることが浮かび上がりました。
英単語も漢字同様に、発音ができても綴りが書けない状態でした。そのため、英語の指導時間になると、彼らは必ずと言っていいほど「この漢字はどうやって書くの?この英単語はどうやって書くの」と質問するのです。英語や国語においては、もっと論理的なことを理解させたいところですが、それ以前の基本的なスキルが不足する現状が見えてきました。
彼ら以外でも言葉を覚えるのが難しいと感じる生徒が多く、暗記力や語彙力の低下が顕著でした。さらにヒアリングを重ねると、学校の授業でデジタル機器を触る機会が増える一方、鉛筆でノートに書く機会(板書)が大幅に減少していることに気づきました。
当時は時代の変化なのかもしれないという認識に過ぎませんでしたが、家庭教師として生徒や児童と向き合う中で、書くことに対する嫌悪感が極度に強いことに気づきました。「めんどくさい」「手が痛い」といった理由が多く、学校でも書く機会が減少傾向のようでしたプリント学習やスライド学習が主流)。
こうした背景を受けて、私は書くことの重要性を再認識しました。指導では極力書くことに時間を割いたことで、生徒に変化が見られるようになりました。後編では、具体的な変化や取り組みについて詳しくお伝えします。
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