デジタルが当たり前の世の中で改めて考えてみたい”不自由さ”
こんにちは、「考えて書く!家庭教師スタイルのオーダーメイド学習塾はつが」の千田です。今回は、改めて考えてみたい”不自由さ”について、お伝えします。
■目的を果たすために重要なプロセスの役目
以前にも、こちらの記事でここ30年の時代の流れについて、お伝えしました。
現在、当たり前のように機械化されているものは、元々手作業でした。
例えば、スーパーのレジ。多くのスーパーでは、買い物客が購入する商品のバーコードを機械に読み取らせて、自分で支払いをするセルフレジが導入されていますが、以前はレジスタッフが商品種別の番号や値段を全て手打ちで入力していました。もちろん、お金の受け渡しも手渡しですので、時間はかかってしまいますし、入力の間違いもありました。
公共交通機関における交通費の支払いは、交通系ICカードが一般的になり、端末にかざすことで簡単に下車できますが、これが登場する前は、事前に現金を用意する必要がありました。
大人目線で考えれば、このようなアナログを経験した前提でデジタルな生活をしているのですが、子ども目線で考えてみると、これらがもう当たり前なのです。
ここ30年間で、Windows搭載のパソコン、携帯電話、スマートフォン、SNSとデジタル化が進みましたが、子どもたちにしてみれば、生まれた時からデジタルとともに生きています。
そのため、私は30年前に経験した”不自由さ”を、学習から伝える必要があるのではないかと考えています。
分からないことがあれば、インターネットで調査できる世の中になりました。しかし、インターネットが登場する前は、図書館や本屋さんなどあらゆる場所に向かわなければならない状況でした。欲しい商品や情報を得るために、時には山越えをしなければならないこともありました。どうしても今日中に購入したい商品があれば、天気が悪くても無理して自転車や徒歩で目的の場所へ向かうこともあったのではないでしょうか。
このように、目的を達成するためには、多くの困難を経験するプロセスがありました。様々な”不自由さ”と向き合いながら、目的の場所へ向かっていたことを昨日のことのように思い出します。
しかし、現代のデジタル社会ではどうでしょうか。欲しいものがあれば、いつでもインターネットなどオンラインで購入することが可能です。何か調べたいことがあれば、ネット検索で答えが出ます。つまり、考える間もなく、目的を達成してしまうのです。
子どもたちは、この”不自由さ”の体験が少ないとされ、その影響が様々な場面で見え隠れします。デジタル化に伴い、子どもたちの活字離れが進行し、読解力や論理思考、書き取り力が弱い子どもたちも少なくありません。
私は、このような現実を無視してはいけないと思っています。オーダーメイド学習塾「はつが」では、学力向上のお手伝いは大前提として、学力や自己肯定感の向上を妨げているものとして、こういった読解力や論理思考によるものであることがわかってきました。目先の成績向上だけではなく、お子さまの長い人生を見据えたアプローチができればと考えています。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
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